DHA、EPAの健康効果とは?

魚を食べることが脳の健康と認知能力の向上に重要な要素であることは、多くの研究によって示されています。
特に、魚に含まれるn-3系(オメガ3)脂肪酸、具体的にはEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が脳を鍛える上で重要な役割を果たすことが分かっています。
米国神経学会(AAN)が発表した研究によれば、中年期に魚やn-3系脂肪酸を多く含む食品を摂取している人々は、そうでない人々に比べて、優れた思考スキルと健康な脳の構造を持つ傾向があるという結果が得られました。
認知能力の向上

EPAとDHAは、認知力の回復を向上させる効果がある可能性が示されており、特に脳の海馬領域の体積を増加させることで記憶に重要な役割を果たしています。
n-3系脂肪酸には他にも、α-リノレン酸が含まれており、他の食材で言うと植物油の大豆油やアマニ油、クルミなどのナッツ類にも見られます。
しかし、EPAとDHAは特にサバ、イワシ、サーモン、マグロなどの魚に多く含まれており、これらは他の食材では摂ることが難しいとされています。
そのため、これらの魚を食事に取り入れることが、脳を鍛える上で重要なポイントとなります。
心血管疾患や脳卒中のリスクを低減
「食事スタイルを改善することは、私たちの脳の健康を促す方法のひとつです。食事に簡単な変更を加えることで、脳の認知能力の回復を改善し、認知症を潜在的に予防できることを示せれば、公衆衛生に大きな影響をもたらす可能性があります」

さらに、n-3系脂肪酸は血液の流れをスムーズにし、血栓や動脈硬化を抑え、心血管疾患や脳卒中のリスクを低減する効果があるとされています。
このような心臓血管の健康にも良い影響を及ぼすことから、習慣的に最低でも週に2食以上の魚を食べることを推奨する米国心臓学会の食事ガイドラインとも一致しています。
米テキサス大学サンアントニオ健康科学センターのクラウディア・サティザバル氏は、
と述べています。
サプリメントでの摂取は?意味ない?

ただし、n-3系脂肪酸を含むサプリメントについては、まだ十分な研究が行われていないため、魚を食事に取り入れることが効果的とされています。
さらに、今回の研究は一時点に限定して調査されたものであり、因果関係を証明したものではないため、今後の研究が必要とされています。
私は明確な因果関係が見られずとも、サプリメントを飲んだことで「かえって身体に悪い」という状況にはなりにくいと考えております。
まずは1ヶ月程度試してみていただき、変化を感じられたら続ける、感じられなければやめるという流れでも良いと思いますね。
▼実際に効果が見られた!という声が多く上がったDHA・EPAのサプリメントですので、こちらからお試しいただくことを推奨します。
なお、今回の研究は米国国立加齢研究所(NIA)と米国国立神経疾患・脳卒中研究所(NINDS)の支援を受けて行われたものであり、対象となった参加者は白人が多かったことから、他民族にも適用されるかについてもさらなる研究が必要とされています。
ただし、これまでの研究結果は魚を食べることの健康への好影響を示しており、脳を鍛えるためにはDHAとEPAが重要な要素であることが確かめられています。