子どもはどう覚える?記憶のしくみと親ができるサポート
昨日は言えたのに、今日は思い出せない。そんなとき、すぐに「ちゃんと覚えて」と言いたくなるかもしれません。けれど、答えが出ない理由は一つではありません。覚える場面を分けて見ると、親が手伝えることも具体的になります。
「入れる・残す・取り出す」を分けて考える
記憶は、情報を取り込む符号化、保持、取り出す検索という過程で説明できます。 [1] 家庭では「話を聞けたか」「意味が分かったか」「手がかりがあれば思い出せるか」を分けて見てみましょう。これは家庭で記憶力を測る検査ではなく、手助けを選ぶための見方です。

答えが出ないときは、一段ずつ助ける
例えば、昨日見た虫の名前を聞いて答えが出なければ、いきなり正解を伝える前に「葉っぱの裏にいたね」と場面を添えます。それでも難しければ写真を見せ、最後に一緒に名前を確認します。自分で思い出せた範囲と、助けが必要だった範囲が分かれば十分です。
反対に、最初から言葉の意味が分からない場合は、問いを繰り返すより実物や図で説明します。音を聞き取りづらい場所だった、疲れていた、といった条件も見直してください。
家庭で試すなら「一つだけ説明してもらう」
学校で習ったことを全部報告させる必要はありません。「今日の算数で、一つだけ教えて」と頼み、図を描いても、物を並べてもよいことにします。うまく説明できない箇所は教科書を開いて一緒に確認し、正しい内容に戻して終えましょう。
幼児なら体験を短い言葉で振り返る程度で十分です。何度も質問して試すより、本人が話したい内容を待ちます。小学生でも、思い出せた数をきょうだいと比べないようにします。

家庭で試すときの手順
- 一つの出来事や学習内容を選ぶ。
- 答えが出なければ、写真・図・最初の一語から助けを選ぶ。
- 分からなかったところを一緒に確かめ、次の日に軽く振り返る。
忘れ方が急に変わった、生活や学習での困りごとが続く場合は、担任やかかりつけ医に具体的な場面を伝えて相談してください。
参考にした資料
資料確認・内容更新:2026年10月6日。家庭での具体例は、資料の説明を踏まえた編集上の提案です。個々の子どもに同じ効果を保証するものではありません。