前頭前野を「鍛える」前に。子どもの計画と切り替えを支える
脳オタ@脳の活用研究家
片付けに移れない、持ち物をそろえる途中で別のことを始める。こうした場面を「前頭前野が弱い」と家庭で決めつけることはできません。脳の名前を覚えるより、どの手順で困っているかを見てみましょう。
一つの脳領域だけで行動は説明できない
記憶には前頭前野を含む複数の脳領域が関わります。 [1] また、目標に向けて情報を保ち、行動を調整する実行機能を考える見方があります。 [2] 子どもの一回の行動から脳の発達状態を判断したり、特定の遊びで必ず能力が上がると説明したりするのは適切ではありません。

「早く準備して」を、見える手順に変える
登校準備なら「連絡帳を見る」「必要な物を机に出す」「かばんに入れる」と分け、紙や写真で順番を置いてみます。全部の指示を覚え続ける必要を減らし、終わった項目は本人が消せるようにします。最初は二項目でも構いません。
朝になって毎回止まるなら、前夜にできる準備を移す方法もあります。子どもの努力だけを増やすのでなく、家族の動線や物の置き場も調整します。
切り替えは、終わりと次をセットで伝える
遊びから食事へ移るときは「この一つを片付けたら、ごはんにしよう」と、終える対象と次の行動を具体的にします。予告の時間や回数に万能の数字はありません。声だけより見える予定が助けになるか、本人と試します。
できたら、毎回の声かけを少しずつ減らして様子を見ます。一人でできる日にも同じ量の介入を続ける必要はありません。疲れた日は再び支えてよく、後戻りを失敗扱いしないようにします。

家庭で試すときの手順
- 一番よく止まる場面を一つ記録する。
- 手順を短く見える形にし、本人と一緒に試す。
- 役立った支えは残し、不要な声かけは減らす。
家庭だけでなく学校でも困りごとが続くなら、具体例と試した工夫を共有し、支え方を相談しましょう。
参考にした資料
- OpenStax|Parts of the Brain Involved with Memory
- Harvard Center on the Developing Child|実行機能を支える活動ガイド
資料確認・内容更新:2026年10月6日。家庭での具体例は、資料の説明を踏まえた編集上の提案です。個々の子どもに同じ効果を保証するものではありません。